「高配当ETFでFIRE」「配当金生活」
最近、SNSでこんな投稿を見かけることが多くないですか?
投稿の中で「今月は〇〇万円の配当金をもらうことができました!」「株よりも分散できる投資方法で、かつ配当金ももらえる」と聞くと、たしかに高配当ETFは魅力的に見える投資先。
SNSをきっかけに、高配当ETFに興味を持っている方も多いかもしれません。
しかし投資初心者の方が高配当ETFに飛びついてしまうと、 思わぬ損失を被ってしまう可能性があるんです…!
今回は、高配当ETFが投資初心者におすすめされない理由を、 メリット・デメリットを踏まえながら分かりやすく解説していきますね。
この記事を書いた人
りりな
- 結婚4年で資産3,000万円を達成。投資診断士/資産運用検定2級を取得。
- Instagramフォロワー数27万人超。主婦にやさしい家計管理×投資情報を発信中
- 大学のお金の授業や、マネーフォワード「お金のEXPO」へ講師として登壇。資産運用検定2級の知識を活かし、各証券会社メディア・テレビ・ラジオ番組などへ多数出演
- 著書「主婦にやさしいお金の増やし方BOOK」累計4万部を突破
この記事を書いている私は、投資歴6年以上です!失敗も経験しながら、主婦でもできる堅実な資産運用をしています!将来になんとなく不安がある・・と言うあなたに、分かりやすく資産運用の方法をお伝えしますね!
当記事は、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではありません。また、株価動向の上昇または下落を示唆するものではありません。
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高配当ETFはおすすめしないって本当?実際どうなの?
高配当ETFとは、高い分配金を出しているETFのこと。
「ETF」は、日経平均株価やTOPIXなど、特定の指数に連動することを目指して運用される投資信託の一種で、上場している投資信託のみを「ETF」と呼びます。
株のように証券取引所で売買することができ、少額から投資できるのが特徴です。
私は楽天証券、SBI証券を使ってETFに投資をしているよ!
そして、投資信託・ETFから定期的にもらえるお金は全て「配当金」ではなく「分配金」と呼ばれます。
高配当ETFのメリット・デメリットを比較!
高配当ETFには、メリットだけでなく、デメリットも存在します。 投資初心者の方は、メリットだけに注目してしまいがちですが、 デメリットもしっかりと理解しておくことが大切です。
メリット | デメリット |
---|---|
比較的高い分配金を受け取れる | 分配金は安定しておらず、減配リスクがある |
少額から分散投資ができる | 元本割れのリスクがある |
特別分配金がない | 為替リスクがある(外国株式に投資する場合) |
特別分配金とは、投資信託の分配金のうち利益ではなく元本を切り崩して支払われる分配金のこと。
特別分配金があると、受け取る分配金額は多く見えますが、実際は投資家が投資している元本を切り崩していることになるため、投資効率があまり良いとは言えない方法です。
また、元本を切り崩して行った結果投資信託の運用ができなくなるという可能性もあるため注意。
特別分配金は一部の投資信託にある分配金制度ですが、上場しているETFにはないという点はメリットですね。
「高配当ETFはおすすめしない」と言われる理由7選
高配当ETFはメリットだけ見ると魅力的な投資先に見えますが、 投資初心者さんがSNSの情報だけを頼りに安易に投資をするのはちょっと危険かもしれません。
ここからは、高配当ETFが投資初心者におすすめできないと言われる理由を7つ解説します。
「分配金が欲しいから」という理由だけでなんとなく 高配当ETFをする前に、ぜひ参考にしてみてください!
【理由1】分配金は安定しない!減配リスクを理解しよう
高配当ETFの分配金は、株価や為替の状況によって変動します。
投資している企業の業績が悪化した結果、分配金が減ってしまう「減配リスク」もあります。
特に海外ETFの中には、普通に減配してくる銘柄も多いので注意が必要。
「毎月安定した金額の分配金がもらえる」と勘違いして高額を高配当ETFに投資するのはかなり危険です。
【理由2】分配金の再投資設定ができず、複利効果が減ってしまう
投資信託は購入時に「分配金の再投資設定」ができますが、ETFにはこの設定はありません。
つまり再投資をしたい時は、分配金が入金されたら手動でETFを買い足すことになります。
しかし課税口座でETFの分配金を受け取ると、税金分(20.315%)が引かれた状態になります。
約20%引かれた上に、再投資は自分で手動でやる必要がある。。
分配金を受け取ったら使ってしまう、という方針の方にはとくに問題にならないと思いますが、課税口座で分配金を再投資したいと思っている方はこのことをしっかり理解しておく必要がありそうです。
【理由3】株価下落のリスク!元本割れで損失が出ることも
高配当ETFは投資信託なので、 株式投資と同じように価格が変動します。
株価が下落すると、 投資元本が減ってしまい「元本割れ」を起こしてしまう可能性も。 最悪の場合、投資した金額を大きく下回ってしまうリスクもあります。
これはETFに限らずどの投資にもつきものです。貯金のような元本保証のある商品ではないということを理解しておきましょう。
【理由4】海外上場ETFには為替リスクがある
日本のETFであれば「円」で運用されていますが、海外ETFは海外の通貨で運用されているため為替の変動リスクがあります。
具体的な海外ETFの例を出すと、VTI、SPYD 、VOO、VYM、QQQなど…。SNSでよく見かける米国ETF銘柄ですよね。
2020年、1ドルは103円台でしたが2024年に一時160円近くまで上昇しました。この数年間は、結果的に「買って持っておけばOK」な状況でしたが…
2024年の折り返しを過ぎた頃、1ドルは145円まで下落中です。
1ドル160円近くのときに米国ETFを買った人は、分配金をもらえたとしても為替の差で元本割れしてしまっているんじゃないかな?
もちろんこの先、上がるか下がるかは分からないけど…
分配金がもらえても、為替の値動きによっては普通に含み損になるっていうことを知っておくべきだね…!
「為替が動いて損失になるなんて知らなかった!」ということにならないよう、この点も事前に知っておきたいポイントです。
【理由5】手数料(信託報酬など)にも注意!
高配当ETFは、運用してもらう手数料として「信託報酬」がかかります。
信託報酬は、運用会社や銘柄によって異なりますが、 中には高い信託報酬が設定されているファンドも多いため注意が必要。
1%以下の手数料であることが多いですが、信託報酬が高いと、 その分だけ投資で得られる利益が減ってしまうので注意が必要です。
ETFに限らず、投資信託は運用を代行しているイメージなので、無料でお願いできるわけではない!
手数料を払って運用してもらっているというのも知っておこう。
【理由6】NISA枠で買えないETFもあるので注意
日本から投資する場合、NISA枠を使えばETFで 投資で得られた利益に税金がかかりません!
しかし高配当ETFの中には、NISA枠で購入できない商品もあります。
対象外のETFを買いたい場合は、課税口座で買うことになるので税金がかかります。
課税口座を使った場合、分配金目的でETFを購入しても20.315%の税金が引かれるので満額は手元に残らないということを知っておきましょう。
【理由7】自動の積立設定がしずらい
NISAのつみたて枠のような感じで、毎月一定額のETFを積み立てたい!と思っている方も多いと思いますが、ETFは仕組み的に、自動の積立設定がしずらい商品です。
証券会社によっては一部積立投資サービスを提供しているところもありますので、どうしても積立をしたい場合はこのようなサービス提供している証券会社を新しく開設して使うことが必要になります。
- SBI証券‥米国ETFの積立投資サービスがある
- 楽天証券‥米国ETFの積立投資サービスがある
- マネックス証券‥「マネックスアドバイザー」で毎月1万円からETFの自動積立が可能
まとめ|高配当ETFのメリット・デメリットを理解して、賢く投資を始めよう!
今回は、投資初心者さん向けに「 高配当ETFはおすすめできない」と言われる理由を解説しました。
高配当ETFは、メリットだけでなくデメリットも存在します。
投資をはじめたばかりだと、どうしてもメリットだけに注目してしまいがちですが、 デメリットもしっかりと理解したうえで投資を始めることが大切ですね。
「高配当ETFでFIRE」「分配金生活」 このような言葉に惑わされずに、 投資の目的やリスク許容度などを踏まえて、 本当に自分に合った投資先を選びましょう!
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