今からジュニアNISAを使うことはできない…けど、ほかにも「子どものための投資」でできることはあるよ♪
詳細は以下の記事で解説しています!
お子さんがいる家庭で「将来のために投資を始めよう!」となった時、ジュニアNISAについて気になる方が多いようです。
ジュニアNISAについては、私のところにも毎日たくさんの質問が来るよ。
子どもの教育資金について考えるのって、親としてとても大切なことだよね!
その中でよくある質問として、
- もらった子ども手当はジュニアNISAで運用するべき?
- つみたてNISAとは別にしたほうが良いの?
- つみたてNISAと併用はできるの?
- デメリットはある?
などが挙げられます。
そこで今回は、『ジュニアNISAと教育資金について』をテーマに詳しくお話をしていこうと思います。
この記事を書いた人
りりな
- 結婚4年で資産3,000万円を達成。投資診断士/資産運用検定2級を取得。
- Instagramフォロワー数27万人超。主婦にやさしい家計管理×投資情報を発信中
- 大学のお金の授業や、マネーフォワード「お金のEXPO」へ講師として登壇。資産運用検定2級の知識を活かし、各証券会社メディア・テレビ・ラジオ番組などへ多数出演
- 著書「主婦にやさしいお金の増やし方BOOK」累計4万部を突破
この記事を書いている私は、投資歴6年以上です!失敗も経験しながら、主婦でもできる堅実な資産運用をしています!将来になんとなく不安がある・・と言うあなたに、分かりやすく資産運用の方法をお伝えしますね!
ジュニアNISAとは
ジュニアNISAとは、日本国内に住む未成年が利用できる非課税の少額投資制度のことです。
- つみたてNISAと比較して、ジュニアNISAの方が投資対象の商品が多い(投資知識がある方向けの制度)
- 2024年以降は購入はできず、売却のみ。いつでも非課税で売却が可能
- 制度廃止後も購入した商品を持ち続けることが可能=長期で非課税投資ができる
- 「親のつみたてNISA口座」+「子どものジュニアNISA口座」で投資効率を上げることができる
- 子どもが成人した後は一般NISA口座に移行となる
2023年で制度が終了してしまうのだけれど、「廃止になるからこそ」メリットが大きくなった制度なので、今から始めても全然遅くないよ!
ジュニアNISAのメリット・デメリットは以下の記事で解説しています。
幼稚園から大学までにかかる教育費はいくら?
『教育費』と言っても、どんな進路を歩むか・塾に行かせるかなど、各家庭の方針によって様々ですよね。
また、満15歳の子どもが対象となる「児童手当(子ども手当)」を教育資金として貯めておくことも有効です。
この部分は、教育資金を考える上で知っておきたい基礎知識みたいなもの。
知識として知っておくのはとっても大切なことだよ!
①幼稚園から大学までにかかる教育費
まずは、子ども一人につき幼稚園〜大学まででかかる費用の総額を見てみましょう。
今回は、
- 幼稚園〜大学まで全て国公立(大学は実家から通学)
- 幼稚園〜大学まで全て私立(大学は一人暮らし)
という2つのパターンの合計金額を表にまとめました。
全て国公立・大学は実家から通学 | 全て私立・大学は一人暮らし | |
---|---|---|
幼稚園 | 649,088円 | 1,584,777円 |
小学校 | 1,926,809円 | 9,592,145円 |
中学校 | 1,462,113円 | 4,217,172円 |
高等学校 | 1,372,072円 | 2,904,230円 |
大学 | 4,994,000円 | 11,640,000円 |
教育費総額 | 10,404,082円 | 29,938,324円 |
(出典:文部科学省- 平成30年度子供の学習費調査の結果について)
全て国公立に通ったとしても、子ども一人につき1,000万円以上の教育費がかかるということが分かります。
そして、全て私立に通わせた場合の教育費合計は国公立の約3倍。私立の理系に進んだり、医学部・薬学部など特に学費が高い学部に行く場合はもっとかかることが想定されます。
こんなにかかるんだ…!
これは計画的に貯めないとダメだなぁ。
ここで重要なのは「いくらかかるのか」というよりも、子どもが何かを「やりたい!」と言った時にそれを応援できるくらいの資金をしっかりと確保しておくということだね。
必ずしもこの通りではありませんが、「子どもを一人育てるということは、このくらいの出費はかかるものなんだ」と準備しておくことは親の義務でもあると言えますね。
②もらえる児童手当(子ども手当)の金額について
次に、子供がいると受け取れる「児童手当(子ども手当)」についても確認しておきましょう。
受け取れる期間は子どもが生まれてから〜中学校修了まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)、受け取れる金額は基本的に以下の通りです。
支給対象児童 | 0歳~3歳未満1人あたり月額 |
---|---|
0歳~3歳未満 | 15,000円(一律) |
3歳~小学校修了前 | 10,000円 (第3子以降は15,000円) |
中学生 | 10,000円(一律) |
上記の表をもとに計算すると、受け取れる金額を全て貯金した場合は約200万円貯められるということになります。
もらい初めは子どもが産まれてだからバラバラだけど、もらい終わりはみんな同じ。
なので、産まれた月によって支給額に数万円の違いがあるんだよ。
教育資金の運用の有無は、『使いたい時期』と『金額』によって見極める!
「今後必要になってくる子どもの教育費」って、結局貯金と投資だったらどっちが良いのかな?
「そのお金をいつ使うのか?」というところに焦点を当てると考えやすいよ!
教育資金を投資運用するか・元本保証の貯金にするかはかなり迷う方もいると思います。そのような方は、いつ使う予定なのかをまず考えてみましょう。
投資にするか、貯金にするかの判断についての例を3つ挙げてみます。
- 現在0歳。将来の大学資金を貯めたい
→すぐ使う教育費ではないから、ジュニアNISA・親のつみたてNISAがおすすめ! - 現在小学5年生。私立中学の受験・入学費用を貯めたい
→すぐ使う教育資金だから、現金保有が安心 - 現在中学2年生。大学資金は溜まっているけれど、運用できそうな資産がまだある
→大学入学資金は現金で残しつつ、一部をジュニアNISAで運用。子どもへ資産を残せるし、相続税対策にもなる!
基本的に使う時期が近いものは現金保有、遠いものは投資に回すというのがおすすめの方法です。
投資も大切だけど、ある程度現金で保有しておくのも大切だよね。
各家庭の経済状況や投資の方針に合わせて、きちんと話し合って決めるのが安心かもしれないね。
ジュニアNISAで教育資金運用をするメリット
では、ここからは教育資金をジュニアNISAで運用するメリットについて解説していきます。
①運用で出た利益に対する税金支払いが不要・相続税対策にも
ジュニアNISAは「少額非課税投資制度」であるため、投資で得た利益に対する税金の支払いが一切必要ありません。
また、年間80万円ある投資上限枠には親の資金を入れることが一般的だと思いますが、ジュニアNISAの投資枠は贈与税の対象外となる部分なので「生前贈与」の意味合いもあり税金対策にもなるのです。
ジュニアNISAの制度終了までは2年しかないけれど、今からでも160万円分の資金を贈与税なしで子どもにあげることができるよね。
非課税×相続税対策ができるジュニアNISAは、資産形成に効果的であることが分かりますね。
②制度終了に伴い、2024年以降はいつでも引き出しが可能
ジュニアNISAには「原則、18歳になるまで資金を払出することができない」という払出制限が設けられています。
しかし、2023年末で制度が廃止されることにより、払出制限が撤廃されることとなりました。
払出制限が撤廃となることで、ジュニアNISA内の商品の
- 一部銘柄の売却
- 一部資金の引き出し
- 全額資金引き出し
2024年以降は、これらが非課税で全て可能となります。
例・ジュニアNISA口座に100万円分の商品がある場合
- 50万円分の株を売って現金として引き出す→税金は不要
- 残り50万円をそのまま運用し続けてOK
- 証券会社によってシステムに違いがある場合があります。上記はSBI証券の場合の解説です。
制度廃止になっていなかったら、「18歳未満でも非課税引き出し可能」という新ルールはなかったということだよね。
なるほど、これはかなり使いやすくなったと言えるね…!!
③子どもに投資を教える・考える機会が生まれる
3つ目のメリットとして、「子どもと一緒に投資のことを考えたり、教えたりする機会が設けられる」ということが挙げられます。
2022年4月から、高校の新学習指導要領カリキュラムの中に「起業に関する教育」
「金融教育」が追加となる運びとなりました。
これにより「お金の勉強」に触れられる子どもたちが増えるとは言われていますが、新しい取り組みなので教育が不十分になることも十分考えられます。
やはり家庭でも積極的にお金や投資の勉強をさせる必要がありますが、ジュニアNISAはその手助けをしてくれる制度であるとも言えます。
高校生くらいの大きいお子さんであれば、「なんの銘柄を買うか」「どういう値動きになることが予想できるか」などを一緒に考えたり、投資の基礎を教えてあげたりする良い機会となることでしょう。
④「親のつみたてNISA」+「子どものジュニアNISA」で投資効率が上がる!
よくある質問の中に「つみたてNISAとジュニアNISAは併用できますか?」というものがありますが、厳密に言うと一人の名義で併用することはできません。
なぜかというと
- つみたてNISA:親名義(成人が対象)
- ジュニアNISA:子ども名義(未成年が対象)
であるため、併用がでいる・できないではなく、そもそも名義人が違うのです。
親はつみたてNISA、子どもはジュニアNISA。
併用というよりも、「一人ひとつの口座を持ってそれぞれ運用する」「結果として家庭全体の投資効率が上がる」ということだね!
ジュニアNISAで教育資金運用をするデメリット
メリットが多いジュニアNISAですが、デメリットも存在します。
大切な教育資金運用。「こんなこと知らなかった…!」とならないためにも、デメリットもきちんと確認しておきましょう。
①元本割れする可能性がある
ジュニアNISAは「投資」なので、買った株や商品が思った方向に伸びなかった場合は損失が発生する可能性があります。
FXみたいに全損する可能性はかなり低いけれど、「元本が減ってしまう可能性がある」ということは常に頭において慎重に取引をしよう。
②新規の購入ができるのは2023年末まで
上でも少し触れましたが、ジュニアNISA枠での新規購入は2023年末で終了となり、それ以降は買い付けができなくなります。
ロールオーバー制度があるため個別株やREITなどを長期保有できるメリットがある反面、2024年以降に欲しい商品があってもジュニアNISA枠で新規購入をすることはできません。
この点は注意しておきましょう。
教育資金は子どもの将来を決める大切なお金。運用は慎重&計画的に
今回の記事では、『ジュニアNISAと教育資金について』を詳しく解説してきました。
「教育資金は運用するべき」ということは何となく聞いたことがあったけど、具体的なことを知れてよかった。
ジュニアNISAは一般NISA、つみたてNISAとはまた違った制度だから、メリットデメリットをきちんと知っておく必要があるよね。
せっかくの非課税枠、投資をしたいと思っている方なら使わなきゃもったいないかも!
繰り返しになりますが、教育資金は親のお金ではなく子どもの将来のための大切なお金です。
運用の際は慎重に、知識をつけてから投資対象をきちんと見極めるようにしましょう。
「ジュニアNISAでの運用が不安」という方は、まずつみたてNISAで投資の知識をつけるのもアリですよ〜!
つみたてNISAについては、以下の記事で解説しています。
「ジュニアNISAと迷っている」「何を買ったらいいのかわからない」という方は、つみたてNISAで投資信託を積み立てて『投資とはどんなものなのか?』ということを体感してみましょう。
ジュニアNISAを始める方は
ジュニアNISAで米国株へ投資したいから「SBI証券」でジュニアNISAやってるよ~