「米国株投資を始めてみたい!」と思っている方にぜひ知っておいてほしいのが、米国株ならではのデメリットです。
日本の市場とアメリカの市場ではルールが違うので、すでに日本株に投資している人でも「知らなかった…!」となってしまうこともしばしば。
確かに米国個別株は私のオススメの投資方法。
でも、私をきっかけに米国株投資を始めようと思ってくれている人には「デメリット」の部分もしっかり知っておいてほしい…!
今回の記事では、米国株投資にはどんなデメリットがあるのか?という点を、日本株の違いと比較しながら詳しく解説していこうと思います。
まだ「米国株を始めるべき理由」を読んでいない方は、先に下の記事を読むことをオススメします!
この記事を書いた人
りりな
- 結婚4年で資産3,000万円を達成。投資診断士/資産運用検定2級を取得。
- Instagramフォロワー数27万人超。主婦にやさしい家計管理×投資情報を発信中
- 大学のお金の授業や、マネーフォワード「お金のEXPO」へ講師として登壇。資産運用検定2級の知識を活かし、各証券会社メディア・テレビ・ラジオ番組などへ多数出演
- 著書「主婦にやさしいお金の増やし方BOOK」累計4万部を突破
この記事を書いている私は、投資歴6年以上です!失敗も経験しながら、主婦でもできる堅実な資産運用をしています!将来になんとなく不安がある・・と言うあなたに、分かりやすく資産運用の方法をお伝えしますね!
米国株投資のデメリット
米国株投資のデメリットと言える4つのポイントは以下の通りです。
- ストップ安がないため、株価下落のスピードが速い
- 基本的に「優待株」は存在しない
- 二重課税に注意
- 中小企業の情報は入手しにくい
- 為替の変動リスクがある
順に詳しく解説していきます。
①ストップ安がないため、株価下落のスピードが速い
ストップ高・ストップ安というのは「値幅制限」のことで、急激な株価変動で市場が混乱することを防ぐために決められている「日本国内」のルールです。
- 日本の場合:翌日下落した場合、どんなに下がっても4,000円まで(=ストップ安が有効になっている)
- 米国株の場合:値幅制限がないので、どこまででも下がることがある(2,000円、1,000円、500円まで下がることもあり得る)
一定の値幅までの変動があった場合、ストップ安のある日本株は「今日はこれ以上の損失が出ない」ということが判断できます。
しかし値幅制限のない米国株の場合一度大きな下落があるとパニックで大きく売られるため、結果として前日の半値以下になってしまった…というケースも稀ですがあるのです。
一気に大きめの損失に繋がる可能性は、米国株の方が大きいと言えますね。
だからこそ、もし下がってしまったとしても生活に直接影響のない・無理のない範囲で行うというのが望ましいですよね!
「米国個別株にストップ安はない」と解説しましたが、市場全体の大きな下落が見られた際はストップ安と似たシステムの「サーキットブレイカー」が発動することがあります。
- レベル1…前日から10%下落
→最大で1時間売買停止 - レベル2…レベル1取引再開後も下落が止まらず、さらに10%下落
→最大で2時間売買停止 - レベル3…レベル2取引再開後も下落が止まらず、合計で30%下落
→その日の売買が打ち切られる
これはあくまで「NYダウの下落幅」であって、1つの銘柄が下落しただけでは発動しません。
トレーダーをクールダウンさせ、市場のさらなる混乱を防ぐという目的で導入されていますが、下落の原因となっているものが解消されなければ取引再開度さらなる下落が続く可能性が高いです。
私は2020年のコロナショックで体験したよ。
とはいえなかなか発動しないものなので、「こういうものもあるんだ」程度で覚えておければOK!
②基本的に「優待株」は存在しない
米国株には、日本株で「優待株」と言われているジャンルは現在存在しません。そのため基本的に全ての株が「配当株」になります。
- 優待株…商品やサービスなどの株主優待を出している企業の株。
- 配当株…優待品を出さない代わりに、配当金を設定している企業の株。
- 無配株…優待・配当金どちらもない企業の株。株価自体の値上がりに期待して投資する。
優待株がない1番の理由としては、アメリカの「現金重視・数字重視」という国民性の違いにあるようです。
アメリカの企業は、株主への還元として「モノ」よりも「現金」を最重視する傾向があるの。
だから、無配株で値上がり益を狙う・高配当株で配当金を狙うっていう投資方法が一般的なんだよ!
日本人は「株主優待はお得」って感じる人が多いと思うけど、アメリカはそんなことないみたいだね。
禁止されているわけではないので今後出てくる可能性が絶対にないとは言い切れませんが、日本のように「優待商品で株を選ぶ」という投資先の選び方はできないということを知っておきましょう。
③二重課税に注意
二重課税とは、アメリカで課税された後、さらに日本でも課税されてしまうことを指します。
米国株取引で得た利益のうち、二重課税に当たってしまうのは③で紹介した配当金の部分。
- アメリカで10%の税金が引かれる
- さらに日本国内で20.315%の税金が引かれる
えっ!それじゃあ、せっかく高配当株に投資しても損した気分になるね…。
でも実はね、確定申告をすることで、アメリカで控除された10%の全部または一部の金額を所得税から控除することができるの!
つまり、最終的に適応されるのは国内の税金分約20%とすることができるんだよ〜。
この場合は確定申告をしなくても脱税になるわけではないので、「絶対に確定申告に行かなければいけない」と言うわけではありません。しかし、払い過ぎた税金を返してもらうのはとても大切なことです!
現在はマイナンバーカードがあればネットからでも簡単に確定申告をすることができますので、勉強がてらぜひチャレンジしてみてください!
④中小企業の情報は入手しにくい
米国株は、冒頭でもお伝えしたようにアメリカの会社です。
最近の米国株取引はどの証券会社でも購入ページは完全に日本語バージョンのものですね。しかし、決算書や会社からのお知らせ、重要情報などは英語である可能性が高いです。
大手企業のアマゾン、アップル、グーグルあたりは、証券会社によっては和訳版を出してくれているところもあります。
しかし、中小企業に関しては英語が使える方でない限り情報収集が難しいかもしれないです…!
このように馴染みもなく、情報収集も難しい株は無理して買わなくてOK。
- 知っている企業
- 好きな企業
- 今後の成長に期待したいジャンル
このように「自分の興味のあるもの」をメインに少しづつ購入できれば良いと思います!
⑤為替の変動リスクがある
最後は「為替の変動リスク」についてです。
為替とは、「ドルに対する円の価値(またはその逆)」のことです。1ドル=100円を基準と考えるとわかりやすいです!
例えば…1ドル100円の時に1株100ドルの米国株を5株(500ドル)購入したとします。
- 1年後、1ドルが130円になった場合⇨500ドル×130円=65,000円(株価が変わらないのに1.5万円の利益)
- 1年後、1ドルが90円になった場合⇨500ドル×90円=45,000円(株価が変わらないのに5,000円の損失)
このように株価が変動しなかったり上がったとしても、為替の価値の変動により損失が出てしまう可能性があるのです。
とはいえ、現在の状況で急激に日本円の価値が一気に高くなるということはあまりなさそう。
少額であれば影響も少額なので、「こういうこともある」というように知識として知っておければ十分です!
リスクを知った上で「分散投資」をするのがオススメ!
今回の記事では、米国株投資のデメリットに焦点を当てて解説してきました。
とはいえ、米国は世界を牽引する国でもあるので
資産運用をするのであれば、米国への投資は必要不可欠!
私も、米国個別株投資を継続していますが、それはつみたてNISA(投資信託)をはじめとする「守りの投資資産」があるからです!
米国個別株に関しても、とにかく「少額・分散」を意識!
多少含み損が出ても目を瞑って地道に継続することが、将来の資産形成に繋がります。
私と一緒に頑張りましょう!
この流れで読めれば完璧