つみたてNISAの考え方
つみたてNISAは、たくさんある投資商品の中でも「守りの資産」に分類されます。
なぜ守りの資産になるのかというと「長期・分散・積立」の原理によって価格が暴落するリスクを最小限にできる(ドルコスト平均法)から!
しかし今回の質問の場合は、「40万円一気につみたてNISAに投資しても良いか?」というもの。私の答えはもちろん「NO!!」です。
まとめて買うなら「長期」「積立」ができないので、そもそもつみたてNISAで買う必要はなさそうだよね。
つまり、つみたてNISAは「毎月数百円〜33,333円を上限に、長期間コツコツ続けるからこそ意味のある投資」なのです。
つみたてNISAの「40万一括投資」ってできるの?
そもそも「つみたてNISAで一気に40万円投資なんてできるの?」と疑問に思う方もいると思います。
結論から言うと、あります。正攻法ではないのですが、ボーナス枠を利用することで年間合計40万円を上限に一括投資ができてしまうのです。
つみたてNISAでそれをやる意味はあるのか?という点をよーく考えてみよう。
守りの投資をしたくてつみたてNISAを始めたのであれば、こんなリスクの高い裏技をやる必要はないかな…と感じます。
年の途中で開始した時、40万円の枠を使い切る方法
つみたてNISAは、1年間で40万円=月の上限は33,333円と設定されています。しかし年の途中につみたてNISAを始めた場合、月額33,333円では枠を全て使い切ることができませんよね。
そんな時は、ボーナス枠の一括投資ではなく「増枠設定」を利用しましょう!
ボーナス設定と増枠設定のそれぞれの違いを見ていきます。
ボーナス設定の場合
投資月 | 基本積立投資額 | ボーナス設定 |
---|---|---|
7月 | 33,333円 | 20万円 |
8月 | 33,333円 | 0 |
9月 | 33,333円 | 0 |
10月 | 33,333円 | 0 |
11月 | 33,333円 | 0 |
12月 | 33,333円 | 0 |
増枠設定の場合
投資月 | 基本積立投資額 | ボーナス設定 |
---|---|---|
7月 | 33,333円 | 33,333円 |
8月 | 33,333円 | 33,333円 |
9月 | 33,333円 | 33,333円 |
10月 | 33,333円 | 33,333円 |
11月 | 33,333円 | 33,333円 |
12月 | 33,333円 | 33,333円 |
どちらも最終的には約40万円になるので、非課税枠を有効活用できることになります。しかしこの例の場合、8月に基準価格が大きく下がったらどうなるでしょう。
- ボーナス設定の場合→7月に高値で20万円分買っているので、暴落の影響をモロに受ける。安い時に買い増しはできない。
- 増枠設定の場合→毎月同じ金額買っているので、下落しても影響が少ない。枠が余っているため、下落後の安値でも同じように買っていける。
なるほど!「分散」は銘柄の分散の他に、「時期の分散」という2つの目的があるんだね。
そういうこと!
少額投資家さんは、40万円一気に投資する裏技を使う必要はないってことだね。
守りの資産運用の姿勢は崩さずに、コツコツ投資を継続するのが吉!