本記事では税金に関する一般論を解説しています。
個別のケースの相談は、最寄りの税務署に相談してみるのが間違いありません。また、金額が大きい場合は税理士さんへの相談も視野に入れましょう。
ふるさと納税と株式投資の損失・利益の考え方
ふるさと納税とは、簡単に言うと「前年度の収入で決まる税金(所得税・住民税)の一部を先払いする代わりに、返礼品をもらえる」という制度。
つまり、
- 株式投資の利益が出て所得が増える
- 控除上限額が増加する
ということです。
しかし株式投資で損失が出ても、控除上限額が下がることはありません。
つまり、株式投資の損益でふるさと納税の上限額に影響が出るのは「利益が出た時」のみということですね。
①特定口座で利益が出た!
確定申告不要でワンストップ特例は使える?
結論から言うと、使えます。
特定口座とは、利益を確定したときに証券業者が自動的に税金分を天引きし、まとめて納税手続きをしてくれる制度。
つまり、特定口座を利用している場合は20万円・48万円の壁などに関係なくいくら稼いでも確定申告は不要です。
しかし、注意点として…
確定申告をしなくてもOKなんだけど、しないと所得としてカウントされない=ふるさと納税の上限額は増えないということになります。
確定申告が面倒、ワンストップ特例で終わらせたい…と言う方は、この方法をとってもOKなんだね。
分からなくて不安…という方は、まず自分が証券口座で利用しているのが「特定口座」になっているか?を確認してみましょう。
基本的には、
- 特定口座を利用していれば確定申告不要
- 確定申告をしないのであれば、ふるさと納税シミュレーションに利益を加算する必要はない
と考えればOKです。
②特定口座で利益が出た!
確定申告をしたら、ふるさと納税上限額は増える?
特定口座を利用していたとしても、確定申告をして利益を所得に加算させることもOKです。
確定申告をすると利益額に応じて所得が上がり、結果的にふるさと納税の上限額も上がるケースもあります。
自己負担額2,000円で寄付できる金額を少しでも増やしたければ、この方法を取るのもアリ。
しかしデメリットとして、
- 扶養されている方であれば、扶養から外れる可能性がある
- 国民健康保険加入者は、保険料のカウントに影響が出る可能性がある
という点が挙げられるため、ふるさと納税の上限額が上がる=必ずしもお得になるとは限らないことを知っておきましょう。